
「主治医がいいって言っているのに、なんで復帰できないんだ!」
これくらい威勢があればよいのですが、主治医の復帰可能の診断書を持参してきて意気揚々と復帰の準備をする。しかし、そこで産業医から待ったがかかる。こういうことは少なくありません。
会社側で受け入れの準備を行うことや、再発予防対策など、やることはいくつもあります。ここでは主治医と産業医の意見が異なる理由についてを考えます。
主治医の復帰可能
主治医からは「やってみてはどうか」と試しの段階で提案し、復帰可能の診断書を提出します。復職プログラムの第2段階になります。
主治医の復帰可能が前提で復帰可能か否かの判断を行うため、診断書自体は必要条件です。
診断書を出す基準は以下のようなものが挙げられます。
- よく眠っており、朝起きれている
- 食事を3食食べられる
- 昼間は寝ずに家事など身の回りのことをできる
- 知的作業ができる
等です。身の回りの日常生活が問題なく送れるということが診断書作成の基準になります。主治医によってはリワークを提案し、リワークを経てから復帰可能の診断書を提出することがあります。
産業医の復帰可能
産業医は主治医の日常生活の安定とは異なり、社会生活に耐えられる状態であり、再発予防策を立てている、通勤して日常8時間の勤務(契約によっては契約の時間を勤務できる)が見込める時点で復帰となります。
- 振り返りを行う
- 通勤練習を行う
- 知的作業での集中力が最低限戻っている
などが条件となります。集中力が最低限というのは、本業に戻ることで通常営業の勘に戻ってくるので、業務の最低限の集中力からで問題ないです。
重視する点の違いが大きな違いと考えればよいです。
ギャップを埋めるためにリワークを行うことや、通勤練習、振り返りを行うことで、再発予防策を行っているか、試してよさそうかを判断するため、このあたりの対策を面談では伝えることが多いです。
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