自動車運転と疾病

 会社があるエリアによっては自動車勤務が不可欠なところも少なくありません。最近は新型コロナウイルス感染症の関係もあり、接触を避けた自動車での勤務の選択肢も提案されており、運転可能か否かの判断も多くなってきています。

安全サイドに倒せばすべて禁止だが…

 首都圏にある企業では電車バスの公共交通機関で行けるところが殆どであり、車近視でもあまり影響がないかもしれません。しかし、バスが少ない、車の方が直線距離が近いエリアも多いため、車がないとかえって勤務が困難になることもあります。

自動車免許の取り消しの可能性がある疾患

 道路交通法90条および130条で、免許の拒否・取り消しの可能性がある「一定の病気」について記載があります。また、危険運転致死傷で定義された特定の病気についても言及されています。

  • 統合失調症(安全な運転に必要な能力を欠くこととなる恐れがある症状を呈する場合)
  • てんかん(意識障害または運動障害をもたらす発作が再発する恐れがある場合。発作が睡眠中に限り再発するものを除く)
  • 再発性の失神(脳全体の虚血により一過性の意識障害をもたらす病気であって、発作が再発する恐れがあるものをいう)
  • 低血糖症(安全な運転に必要な能力を欠くこととなる恐れがある症状を呈する場合)
  • 躁うつ病(安全な運転に必要な能力を欠くこととなる恐れがある書状を呈する場合)
  • 睡眠障害(重度の眠気の症状を呈する場合)

 アルコールは以前から厳罰化されているため、これら特定の病気での扱いではないようです。

 職場ではどのような症例に遭遇しそうでしょうか。

 統合失調症で症状が不安定だと、就業可能か否かギリギリの状態が想定され、車の運転どころではなさそうです。少なくとも就労の負荷に耐えられる状態であれば車も運転できそうです。治療薬で身体の動きづらさが生じるため、一定期間勤務の様子を確認してから車の運転可否を決めることになりそうです。

 てんかんはコントロールがついて最終発作日を確認し、一定期間の経過を判断した上で業務での可否を決めます。

 再発性の失神は原因検索をしているうちは不可で、その後も一定期間症状が消失していることが前提になります。

 低血糖は糖尿病薬やインスリン使用時にも生じることがあり、薬物調整時は原則車を避けてもらうのがよいでしょう。

 睡眠障害はナルコレプシーなどが想定され、レム睡眠行動障害など夜間睡眠時の行動などは除外されます。聞きなれない疾患が並ぶため、主治医や産業医に疾病については都度確認するのが良いです。

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