保守的な職場、変化の多い職場

 保守的な職場と変化が多い職場、どちらの方がストレスが少ないでしょうか。

 ストレスチェックで集団分析を行う中で、職場風土と個人の性格傾向が一致すればストレスが少ないものの、変化を好まない人たちが変化の多い職場に配属されるとストレスが高くなります。

 反対に変化を好む人が保守的な職場に行くと不満が多く出ると思います。ADHDの気質があると変化の多い職場や営業で新たな顧客を開拓するのは強いものの、型通りの仕事になると途端に効率が落ちたりします。昔ながらの業種は変化が遅いため、保守的になりがちです。

 雇用パターンにもその影響が出てきます。「○○について△年以上の経験が必要」とあらかじめ募集を出し、条件でどうしても折れない場合、職場側のこだわりでこのように書いているだけとも考えられます。書いておいてもその人をどのように使うか考えていなかったり。非常にもったいないですね。

近年の精神疾患の傾向から快適職場を考える

 精神科の外来を見ていると、軽症が多くなると同時に、外来で診る疾病の主体が統合失調症圏から気分障害=うつ病、躁うつ病や適応障害に移ってきています。特に封建的な企業では変化を求められており、それに合わせて疾病も変化により生じる疾病が主体になってきているとも考えられます。

 マニュアルを作る、手順書を作るのは型にはまるタイプの人にはやりやすいかもしれませんが、変化を常に求めるタイプには苦痛と思われます。変化を求めるタイプは物足りなさや苦痛・不満が積み重なった結果、転職まで変化を求めることも少なくありません。

 離職が多いと標準化をして何とか業務を回そうとしますが、仕事に人を合わせる事で不満は当然出てきます。人に仕事を合わせる方が人の側のストレスは少なくなるかもしれません。「時間が空いているからその時間に他の業務をやろう」として、管理者が「それは今やる仕事じゃない。午後から始めろ」と言われ、その業務が残業になったら不満が爆発しそうです。本人の自由裁量の部分がないと上から目線で言われている気分になります。

 すべてマニュアルは社員の不満になり、マニュアルがないと業務効率に影響する。バランスが非常に難しいところです。

 疾患別に考えてみます。

  1. 統合失調症 型を外れる、もしくは自ら外そうとすると調子を崩すため、保守的な環境の方が状態は悪化しなさそうです。
  2. 躁うつ病 環境を変えると過剰適応が起きる為、職場異動は頻繁に行わないほうが良いです。
  3. アルコール使用障害 定期的に職場への不満が起き、移動するとその先で新たな不満ができ1つの職場での在籍期間が短くなっていきます。一つの仕事を突き詰めると非常に伸びる為、動かさないほうがよさそうです。残業によりリズムが崩れると再使用につながるため、帰れる時間がほぼ決まっている職場を選ぶとよいでしょう。
  4. 適応障害 人間関係や業務内容への問題だけであれば、環境変化で安定します。ただ、診断書ではこの病名で会社に提出されることが多いため、環境のみが原因かは企業や産業保健スタッフも慎重に判断します。
  5. ADHD 「飽きっぽさ」「狩猟系」な動きをどう利用するかになります。変化を好む人が多く新たな業務への抵抗が少ないことから、新規事業へ置く場合もあります。一人で独自の解釈で突き進みトラブルになることもあり、一人で業務をしなければならない業務は本人の様子で判断することになりそうです。

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