アルコール問題を指摘されてこなかった社員の復帰

 企業によりますが、アルコールの問題での介入が遅れると復帰時にもめるため、休業に入る時にアルコールの問題を指摘できる方が休業中の目標や復帰の条件を職場・本人と共有しやすくなります。

 休業時に絡めない企業では、復帰時にアルコールの問題を指摘することになります。本人や主治医も意識しないまま復帰させるため、本人の危機が迫った時に危機的な状況に陥ることもあり得ます。復帰時にもめないためにも早めに指摘していきます。

 ごたごたがあり復帰させないと休職期限が迫っており復帰できない、という場面では人事側から復帰させて、と言われることがあります。復帰判定医が退職などで引継ぎがあいまいになっていると、復帰時にもめます。

前例主義をしない

 なあなあになっていると、よくわからないまま休職に至ることがあります。ちゃんと休みの報告があればよいのですが、アルコールは自死や問題行動を引き起こすリスクが高いため全て「やってみて判断」とするのはまずいです。

 「前の復帰はこんなこと言われなかった」という指摘を社員から言われることがあります。前例にするとあくまで社員さん主導のペースでの復帰となり、アルコール問題の回避につながりかねません。

 会社側や産業保健スタッフ・人事側のルールに乗ってもらうというメッセージを伝える上でも、特にアルコール使用障害では前例主義を見直しましょう。

復帰不可という判断もあり得る

 アルコールの場合自死のリスクが高まることは前述のとおりですが、精神状態の不安定さや朝起きられなければ、期限間近でも復帰させない方がよいときもあります。

 ただ、それでもアルコールは断酒が条件、ということを人事・職場側含めて復帰時に改めて伝えます。

 それぐらいいいじゃないか、と本人や職場から出るかもしれませんが、

「周りが自分の休んでいる分を回りが頑張っているんだから、自分だけ酒を飲んでるんじゃない」

 と返すと納得してもらえます。

 復帰前に職場での情報収集を行い、アルコールの影響を判断し、難しければ外来の先生に情報確認を行います。

家族との情報交換

 状況によっては奥さんなど配偶者に連絡を取り、家での状況を聞く場合もあります。外来でもアルコールは指摘さず途方に暮れている場合は家族会の案内を行いますが、家では家事を頑張っており、奥さんが否認する場合もあります。家での状況を聞いた上で家族の受け入れ度や反応をみながらアルコールの問題を伝えます。

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