退職年齢引き上げによる認知機能低下への影響

 仕事を続けるということは、脳に社会的な刺激を与え続けます。

 こちらで取り上げる論文は、早期退職による認知機能低下の可能性を示唆しています。安倍政権での一億総活躍社会と、サントリー社長の45歳定年説の対極になる話が出ています。

 45歳で定年ならその後の生活はどうなるのか?総活躍でも退職再雇用で賃金が急激に下がる状態を続けていいのか?などの問題がありますが、早期退職が認知機能低下のリスクになれば、早い段階での社会支援が必要になってきます。

 67歳より前に退職するのが認知機能低下のリスクであるとすれば、働けるのであればなるべく長い期間勤務できる方が良いです。民間にだけ問題を押し付けるのでなく、早期退職による介護福祉の費用を雇用延長の補助金に回す、という政策もあり得そうです。

 デイサービスに行き始めて元気を取り戻すのを見ていると、社会機能の維持は認知機能低下に影響がありそうなのは感覚的に分かります。医師の場合は開業医が高齢になっても働けるのは、仕事を持っているからという要素が大きそうです。医師は専門職に位置付けられますが、非専門職でも結果の差が見られないことから、できるなら仕事を続けることが健康的なのでしょう。

 67歳まで働くためには何が必要でしょうか。

 必ずしも同じ職場で働くわけではなく、資格があれば少しの時間だけ働くコンサルタント業務でよいのだと考えます。高齢起業で好きな時だけ働くでもいいのだと思います。

精神科外来でできることは

 40-50代で職場が変わり不調に陥るケースは時折見かけますが、悪い状態が続くと復帰不可となるケースが出てきます。何度か休むことで職場に居づらくなり退職を選ぶことが多いものの、会社が許容するのであれば、なるべく長く在籍してしがみつくのが予後を考える上でいいような気もしてきます。こっそり転職活動を行っているのであればそれが成功しそうかどうかを見て、転職機会を掴めないのであれば失職を避ける為「辛いけど戻ろうか」という提案をします。本人の意思や職場への抵抗を見ながらの提案になりますが、医療的な面での意見も大事になりそうです。

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