産業医の独立性・中立性について

 産業医は会社側の人間か、社員側の人間か。

 以前いた会社で組合側に近い意見を出したこともあり、自分の立場に悩まされることはよくあります。専属産業医であれば企業との直接契約のため、企業に雇用されている立場です。そのため、会社に寄った意見をする、というのは理解できます。

 ただ、会社によってはあり得ない見解を示そうとすることがあります。

 「人手が足りないから退職希望の日程を延ばすことを提案してもよいか」

 「周囲が嫌がらせをしていないと言っているからパワハラには該当しない」

 判断するのは労務や法務関係者が行っているので好きにすればよいですが、産業保健関係者を巻き込まないでよい問題に関わらせないでほしいものです。会社が適切に機能しているのであれば産業保健側に「?」となる意見を持ち込まないので、会社の保健室や健康管理室にいればどの程度これらが機能しているか把握できます。

独立性・中立性はなぜ大事か

 第47回 労働衛生コンサルタント筆記試験(健康管理)問4(3)に以下の問題が出されており、独立性・中立性は今後も重要であると国としては考えています。

 産業医の独立性や中立性の強化が求められている、それはなぜか。

 病院では院長が産業医を兼ねると利益追求の院長の役目と休業など前線から撤退などを考える立場の産業医の役目が相矛盾するものになるため、独立性を述べているのでしょう。

 中立性は社会風潮や他の企業との比較を行い会社側の意見が適切なのか、また本人の意見だけを受け入れ会社に受け入れがたい問題を押し付ける形にしない、現実的な妥協点を探る、それにより会社から不利益を受けないような独立性が求められているといえばよいのでしょうか。

 自分も会社と話が合うとき、合わない時があり是々非々の立場、というのが会社健全性を保つにもよいのだと思われます。ただのイエスマンでない、根拠のある意見を言える産業医が求められているのでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました