長引く”かぜ”をどう解釈するか

 精神科と内科の狭間の疾患のうち、”風邪”は厄介な症状である。

 先行して過重労働がある、疲労度が高い、業務負荷が急激にかかる、客先からの厳しい対応など、1週間して改善ない場合は状況を確認する。職場からの情報も大事で、長引く風邪に心理的要因がないかは調べておくことが多い。先回りして調子を崩して休むことがなければそれでよしと考える。

 精神科の”身体化”は言語化できない問題が体の症状に置き換わって出現することを指す。子供の「おなか痛い。だから休む」の背景に、学校に行きたくない理由がある。そこでは子供は言葉に言えないだろうし、いうことで本人のメンツにかかるようであれば本人を危険にさらすことにもなりかねない。

 会社に来る人は約半数がストレーターといい、浪人や不登校、対人トラブルなどの挫折を体験せずに社会人になっている。挫折経験がない場合、気持ち的に無理に突っ張っていることがあり、うつ病など精神症状にならないが風邪などの身体症状に置き換わって本人の危機を訴えてくる。うつ病は再発しやすいというが、身体化で乗り越えてきてもどこかで自身の問題にぶつかったときに自分の気持ちと向き合う、その時は感情の嵐になることが想定され、危険な状態も覚悟しないといけない。

 状態が落ち着いてる、もしくは初動の段階で身体化の可能性も考えておくことで、業務配慮や有給休暇の数日使用で持ち直せることがある。このあたりの配慮は精神症状でも身体化でも変わらない。本人に意図が伝わり、ストレス因子が解決の方向に向かえば、自ずと快方に向かっていく。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました