薬剤による高血圧への影響

 二次性高血圧の可能性を考えて抗うつ薬を処方するか検討することがありますが、他科の薬剤を含めて薬剤性高血圧を気にするようにしています。

 40代でうつ病に罹患し通院を開始、症状の改善なく抗うつ薬を開始したところ血圧が上がってきた、とのことで抗うつ薬を中止。その後自然と改善に向かったケースがあり、その後自分の外来に移ってきたケースでも同様に抗うつ薬を抜いたところ同様に症状が良くなったケースは時々見られます。

 同じ向精神病薬のカテゴリーでも、抗精神病薬は抜いたら悪くなるケースが多いです。急に薬を中止したときに副作用がそれなりにあることや、薬を入れている理由が主治医にもあるため、勝手に中止はせず主治医と方針を確認しながら抜くのがよいでしょう。主治医が理由を話さない場合は考えなければなりませんが。

 今回はこの論文を参考にします。

 高血圧の2割弱が血圧上昇の作用がある薬を使用しているのであれば、まずはそれが本当に必要かを検討したうえで降圧薬を使う、という順番になります。

 ここで出てきた代表的な薬剤は

  • ステロイド製剤
  • 抗うつ薬
  • 抗肥満薬
  • 鎮痛薬

 などが出てきていますが、ステロイドはどの局面でも出てくる薬であり、抗うつ薬は長く使うケースも少なくありません。抗肥満薬はあまり使う機会がないものの、甲状腺に影響が出るようであれば長く使うのは注意が必要です。

 ロキソプロフェンのようなNSAIDsを使うことでロキソニン心不全といった症状が出ることもあるため、確かに心血管系には影響が出そうです。アセトアミノフェンへの代用により血圧上昇へのリスクは減らすことができそうです。鎮痛薬も慢性疼痛にはできるだけ使用を避けたいものの、注意が必要そうです。鎮痛補助薬への切り替えをしようとして、ベンゾジアゼピンへの依存や抗うつ薬による血圧上昇など、代替品のリスクも考慮しながらなので非常に複雑ですが。

 診療時にも確認をしておくのが今後もよさそうです。

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