詐病を見抜くには

詐病:意識的あるいは無意識的に病気であるかのようにみせかけること。

 病気であるように見せかけるのはけしからん、という方も多く、職場ではあいつは病気ではないんじゃないかという空気が職場に流れるところもよく見聞きします。

 詐病は見抜けるものでしょうか。

詐病を定義する

 上記は国語辞典の定義ですが、意識的・無意識的なもので分けてみます。

 意識的でないものは、身体表現性障害との鑑別が生じてきます。

 意識的なものは、詐病をせざるを得ない背景があり、詐病の理由を整理します。
本人にとって病気を訴えることで得られるものは何でしょうか。金銭的・社会的に何の得があるのかを探っていきます。

 嘘が多くなるということで、アルコールや薬物使用の背景はどうでしょうか。詐病というよりも本音を言い出しにくくなった結果として嘘が増えるので、これらの使用中止と再発予防を考えていく対処を進めます。

詐病は見抜けるのか

 病気に関しては本人の解釈・主観を医師などに伝え、それが否定されることで虚偽や詐病が疑われることになります。嘘が多い場合は「病院行こうか」という一言がいいと思います。

 本人に対する配慮であるし、病気かどうかは一般の人が判断できないので、嘘かもしれないと思ってもそのようなことを伝えるのが良いでしょう。

 メンタルクリニックで難しいのが、本人以外の話は聞かないという医療機関も少なくありません。本人の味方、という立場は理解できますが、周囲がどう考えているかは医療機関でも誤診や過剰配慮を求めないために受付や可能であれば主治医に連れてきた人がお伝えするのが良いでしょう。

 話を聞いていくうちに矛盾が出てきます。それが本人の解釈なのか意図的なのかは話を掘り下げながら判断することになります。こちらの怒りが見えると意図的に話を隠すことがあり、どんな状況でもこちらからの感情を出さず話を聞き続けます。矛盾や意図が見えてきたらそこをストレートに聞いてみて反応を見ます。相手の反発が強いようであれば詐病も考えられます。「職場や家族はどう考えているか聞いてみたい」と次回外来で連れてくることを提案するのもありです。

 疑わしい、疾病利得が見えかくれするようであれば、診断書を出さない、出しても短い期間で職場からの意見を聞きたいなどの条件を付けることが考えられます。1回で確信を持てることは少ないものの、矛盾を感じたら静観して本人の動きを見るのがよいのではと考えます。

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