行動と知識

 職場復帰に向けて準備をする際、産業医面談が多い企業では面談のたびに何が足りないのかを確認していきます。嘱託で勤務する職場では面談を実施する機会が1回となるため、事前準備をきちんと行う必要があります。

 「きちんと」とはどういうことでしょうか。

 きちんとやるというのは、生活記録を自分でつけて気づいたことがあれば行動の修正を促していきます。朝起きる時間が遅ければ仕事モードに向けて早く起きる、夜のリラックスする時間でゲームを数時間やるようであれば早く寝れるようにと変化をしていくと、復帰に向けて印象は良いです。

具体的な復帰前の行動とは

 昼間も行動をしているのであれば問題ないものの、業種に合わせた準備が必要です。

 例えば、勤め先の業務が肉体労働中心で、体力が課題であれば、復帰に向けて歩数計を確認していくこととなります。他の職員の平均と比較しながら1日7,000‐10,000歩の設定を行います。再発予防の条件となります。

 これがコンサルティング業務であれば、一人で作業するだけではなく、復職に向けて職場とのやりとりを電話やwebツールを適切に使い行えるか、業務コミュニケーションを想定した準備を行います。作業を行うだけでなく、遠方会議が開催されるのであればそれに合わせた生活リズムを組み立てていきます。

 ITでは知識と実際に手を動かす両方がリンクするかを確認していきます。ただ書物を読んだ、だけでは知識のインプットだけで終わってしまい、アウトプットも実際に出せるかが課題となります。

 この復帰前の行動を決めるのは、振り返りをきちんとできているかで決まります。人は同じ過ちやパターンを繰り返しやすく、途中で方向を切り替えるのは非常に難しいです。途中で方向転換することなく、準備の段階で行動変容ができていること、再発に向けて気合だけでなく経験に基づいた対策をできていることが大事です。

生活記録表で意識することは

 知識と行動、どちらも業務で必要となる場合、自分の行動が復帰に向けて理にかなっているかを確認していくことが大事です。リワークに行っているのであれば担当者と相談するのもよいですし、産業保健スタッフからヒントを伝えてくれる場合もあります。再発は本人・会社ともものすごいダメージを受けることが多く、事前準備をきちんと行っていきます。

 知識と行動どちらも載っていれば復帰準備はかなりできていることになりますが、行動は時々間違った方向に行くことがあり、周囲の方と相談しながら進めていきましょう。

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