「顔を踏まれる」ことへの対処

認知症の周辺症状は多彩であり、「四大認知症のうちどれか」に焦点が当たることがある。抗認知症薬が効くのかどうかを検討する上で鑑別は考えている。

徘徊をするということで、面倒を見るために高齢の親と2人で同居することになった。自宅で寝ていて「朝、ご飯が炊ける時間になると、自分が寝ていても顔を踏んで炊飯器に向かって歩いていく」という行動に子供が悩んでいた。周辺症状は目立たないが、「こんなことが続くと危なくて生活できない」との事。

このケースでは顔を踏むことは故意ではない。アルツハイマーではその場で周囲を見回すことはできる。脳血管性認知症では血管閉塞の部位によっては出現する可能性はあるが、脳血管障害による麻痺はみられない。レビー小体では「幻視」「仕事モード」が出る。

なぜ顔を踏んできたのか。恐らくは前頭側頭型認知症により行動が常同的になっており、行動がパターン化していることによるものと思われる。子供は本人の情動行動の延長線上に寝ていたことにより、行動パターンから延長線から外れたところで寝れば踏まれることはなくなる。

前頭側頭型認知症であれば初期は認知機能、特に視空間障害は障害されないため、迷子になることは少ないが、経過とともに迷子になることがあるため、迷子になり連絡が来るようであれば、その段階で支援体制の組みなおしや施設入所が検討されることになる。

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