精神科

統合失調症の薬物療法

統合失調症の治療には、陽性症状にも陰性症状にも薬物療法が不可欠です。  薬物療法について整理してみます。 なぜ薬が必要か  薬物療法を行う理由は主に3つあります。 陽性症状を抑える 興奮状態を抑える、幻覚や妄想と距離が取れる陰性症状を改善す...
産業保健

仕事での不安回避に対する配慮

「うつに優しく」という言葉があるものの、現場全体への配慮がないと周囲は押し付けられたと感じるかもしれません。 仕事での配慮は合理的であり、検討可能かどうか、契約内容を含めて不安回避への配慮は検討されます。すべて配慮は難しいと思います。 不安...
精神科

なんでもTMS、とりあえず脳波

脳波検査で精神科専門医が扱いに困るケースを客観的に解決していくクリニックがSNSで話題になっています。この話題は複数の問題を含んでいるような気がます。  自由診療なので受ける受けないは自分の意思で決めることになると思いますが、個人的に気にな...
精神科

統合失調症の疫学

統合失調症の家族教室の準備を進めているので、統合失調症についての話をしていきます。  一般的に言われていることを具体的にイメージしながら、疾病について理解していきましょう。  今回は疫学・統計についてです。 数字でみる統合失調症 100人に...
精神科

精神症状による暴力か否かの判断

医療者は暴力を振るわれることが多いです。言葉の暴力は数知れず、アルコールで衝動性が上がると手をあげられることに遭遇します。  暴力をすべて「病気だから」と判断してしまうのは、疾病を患っている本人にもよくありません。本人の暴力行為が正当化され...
精神科

うつ病だが休めない背景

病気をおして無理して働くという事例は少なくなったと思います。少なくなったにも関わらず休みという撤退ができない背景について考えてみます。在宅勤務が増えた企業では通勤負担が減った分勤務できる人は増えているものの、実際のパフォーマンスが落ちている...
精神科

統合失調症と就労

精神科をやっていると、統合失調症で通院している方から「仕事ができるか」という話が必ず出てきます。統合失調症の発症が10-20代が多いため、症状が落ち着いたら仕事をしてみたい、という気持ちにはできるだけ汲みたいところです。  仕事ができるとい...
健康診断

乳がん検診(マンモグラフィ)

働き盛りの女性がかかる疾患で、乳がん検診は治る疾患のため健康診断受診が推奨されます。自治体の広報にも掲載されているので、自治体開催のものを利用するのもよいです。 疫学  40歳以上は2年に1回のマンモグラフィの受診が勧められています。自治体...
読書

誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論

精神科研修での必読書は統合失調症や気分障害が中心でしたが、アルコールや薬物の影響は切り離せないことが多く、物質使用の本を読み漁っているうちに松本先生の著書に出会いました。  松本先生の人生史を振り返る著書と言えるでしょうか、松本先生の生活史...
産業保健

福利厚生でできるストレス対策

起業準備していると、何が経費になるかということに目がいってしまいます。 今の私がまさにそれです。  会社の福利厚生は住宅補助が徐々に削られてしまい、2010年代以降はもらっておりません。大手だと残っているものの、恩恵は昔と比べて少なくなって...